生産効率の向上

サステナビリティ重要課題のひとつ「生産効率の向上」において、「育成率・FC等生産成績の向上」の具体的な取り組みをご紹介します。

育成率・FC等生産成績の向上

1-1.防疫対策の徹底(消毒ゲート)

養豚事業本部のある鹿児島県伊佐市は、昔から稲作が盛んな土地柄で県内有数の米どころ。緑豊かな自然ときれいな水に恵まれた環境に

事業所が存在します。自然豊かな地域には野生動物も生息しており、生き物を媒介して疾病が伝染するリスクにも注意しなければいけません。

原則、農場内には一般車両の入場は認められませんが、入場の際はすべての車輛、積み荷を消毒します。飼料配送車両等はここで車両を

消毒します。全長15mあり、センサーで自動噴霧されています。

また、疾病侵入リスクの高い車両を、即効性及び環境負荷の少ないオゾン水で消毒する『オゾン水消毒ゲート』の稼働に向けて準備しております。

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農場入口(敷地境界)にある消毒ゲート

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農場近隣にある消毒ゲート(二段階消毒)

1-2.防疫対策の徹底 (防獣フェンス)

農場の周囲約4km、東京ドーム24個分の広大な事業所の敷地境界に防獣フェンスを張りめぐらせ、リスク対策をレベルアップさせました。

上述の獣害による疾病リスクを防止する事を主眼としています。定期的に職員による巡回を行い、防疫対策の維持・強化に努めています。

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1-3.防疫対策の徹底 (入場ルール、シャワー)

場内入場の際、従業員含む全ての入場者はシャワーインし、農場内専用の作業服を着用します。更に、農場内を豚の育成ステージごとに区分し、

移動する際は各現場に設けたシャワーに入り、都度新しい作業服に着替える事で人を媒介して疾病を持ち運ぶリスクを防止しています。

疾病を「農場内に持ち込まない」ことに加えて「農場内でも持ち運ばない」ことで、より強固な防疫体制を目指しています。

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2.事業活動への心構え、家畜に対して畏敬の念を抱く事 (畜魂祭 地鎮祭)

人間の生活の為にその身を犠牲にした豚の魂を鎮め、感謝し、安らかに過ごせるよう祈念する行事が畜魂祭です。「豚に生かされている」こと

に感謝するとともに、命の尊さを常に忘れないように意識する大切な行事です。毎年、新入社員にも参加して貰い、飼養管理にも活かして貰っています。

また、豚舎改廃を行う際、神主さんを招き、地鎮祭を執り行います。その土地の神様を祭ることで工事の無事を祈ります。

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3-1.豚の資質向上 (外部導入豚)

2021年にはデンマークから雄豚8頭を導入しました。2016年、2018年にも導入した「ダンブレッド」という血統で、これまでのJFの血統から飛躍的な

成績の向上をもたらしてくれました。豚に合った飼養管理、飼料配分などを含め、現状に甘んじる事なく、新しい風を取り入れながら前進を続けます。

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3-2.豚の資質向上 (育種価:BLUP法による育種向上)

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各個体の能力を高める手法として、「BLUP法」を用いた選抜を20年以上継続しております。

「BLUP法」とは『Best Liner Unbiased Prediction(最良線形不偏予測量)』の略であり、各個体のデータを蓄積した上で、血統を先祖までさかのぼり、血縁の濃さを考慮して遺伝する能力を数値で算出する方法です。つまり生育環境に左右されない、純粋な潜在能力を評価する方法です。この数値が高い個体を選抜して親豚を更新し続けることで、能力の高い豚を作出しています。

3-3.豚と従業員を考えた飼養管理 (豚体重計の自働化、など)

豚舎にレールカメラを設置して、定期的に自動測定中。令和45年のスマート農業実証プロジェクト(鹿児島大学が代表)として承認されました。

豚も人間同様に神経質な生き物で、出荷豚の見積もり業務に際し、豚房に担当者が入ってくることを好みません。また、見積もり作業により豚だけではなく人もストレスやケガに繋がる可能性もゼロではありません。こうした人の働きやすさに繋がる取組みにも着手しています。

その他、分娩後の子豚登録業務の報告書簡素化に繋がる「デジタル野帳」にも着手しています。また次の機会に紹介します。

こうした時代々々に応じた新技術の吟味、対応にも適宜着手しています。

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4-1.人材育成

コロナ禍の影響で以前と比べて外部講習会への派遣機会は減少しましたが、薬品メーカーや外部コンサルタント等を招いた社内講習会や勉強会を行い、個々のレベルアップに努めています。

新入社員に対しては、入社後半月~ひと月ほどの間、集合研修を受けて貰い、団体生活の基礎を学んで貰います。また、それ以外にも、定期的に人員を

選抜してセミナーを行っています。社内講師、あるいは外部講師を招き、飼養管理技術や安全講習など、講習内容も多岐に渡っています。

様々な知見、知識を取り入れやすい環境を提供しつつ、そのなかで自ら学び考え行動することが出来る人を育成する(当社ではセルフスターターと

呼ぶ)。事業活動の根底にある人材育成にも注力していきます。

写真右は刈払機取扱作業者の安全衛生教育です。

草刈り作業も一歩間違えれば大きな事故にも繋がります。点検作業から機械の基礎を学んで貰い、生産活動の基盤となる労働安全性の教育事例として紹介します。

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4-2.人材育成 (見える化発表会)

年に4回ほど、各部署の代表者が自分たちの取り組みを発表する「見える化発表会」を行っています。試験とその結果であったり、設備投資を

した効果であったりを、自分の力で資料にまとめて人前で発表してもらうことで、「表現する」能力のスキルアップにも繋がります。

また、聞く方も他の部署の取り組み内容を詳細に知ることができるので、水平展開につながりやすい効果もあります。

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4-3.情報共有 (預託農家さんとの勉強会、情報共有会)

ジャパンファームの本農場で生まれた子豚を預けて、肉豚として出荷するまで飼養管理して貰う預託農家さんとも勉強会、情報共有会を行っています

(コロナ禍までは毎年)。

飼養管理や疾病状況、廃水処理などについて学び、共有することで、お互いにとってより良い生産体制づくりを目指しています。豚飼いのプロでもある

預託農家さんにとっても、従業員同様に同じ子豚を預かる身。農場間の飼養管理の特徴やその結果を多角的にみることで、事業全体の生産成績の向上に

繋がるヒントを見出します。

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4-4.目標達成に伴うインセンティブ制度 (褒賞制度)

自分たちが設定した月々の目標数値を達成した際、養豚事業本部長から表彰される「インセンティブ制度」を採り入れています。

副賞としてチーム員全員に「昼食1食分」が貰える事もあり、モチベーションアップにも繋がっています。こうした取り組みを通して「目標達成」を意識して貰い、各々のレベルアップに繋げています。

20220912インセンティブ表彰 (4)

5-1.地域に根付く事業活動 (街頭指導)

従業員の安全、地域の安全を守るために、交通安全週間にはジャパンファームの社員が朝の通勤時間帯に立哨を行います。

生産活動の基盤の一つに労働安全が挙げられます。通行車両一台一台に挨拶し歩行者に注意を促し、更には地域全体の安全に繋がるよう取り組んでいます。

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5-2.地域に根付く事業活動 (奉仕活動)

通勤路の安全を確保する、ひいては地域の景観を守るため、事業所周辺の草刈りおよび清掃活動を行っています。本部長をはじめ職制と共に、日によっては半日掛かって汗を流しながら、社員と地域の安全に繋がるよう努めています。

こうした取り組みは養豚事業本部だけに留まらず他事業所でも推進しています。

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5-3.地域に根付く事業活動 (地元学生との交流)

本人の希望にも拠りますが、翌年入社することが内定している学生には在学中の夏休み中に企業見学に来所し、実際に職場体験して貰っています。自分は将来「どういう仕事をするのか」という誰しもが抱く不安を少しでも払拭して、翌春までの期間に働くことに対して前向きで具体的なイメージを固めて

貰っています。

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飼養管理のテクニカルな部分も重要ですが、半世紀以上、地域のなかで根付いてきた事業です。

地域と家畜に対して感謝のこころを持つ人材を育てる。そして、今後も継続して時代に合わせて人も豚も過ごしやすい職場環境、飼養環境を目指して

いく。まだ成長の途中ではありますが、これまで引き継いできたものと新たな技術や知見を上手くミックスさせて、持続可能な事業活動を目指します。